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高所恐怖症旅行記
高所恐怖症はわりと地味でありがちな恐怖症だと思います。
そんなにはた迷惑なもんでもないでしょう。
自分みたいにバカでさえなければ。
これを読んで、高所恐怖症の人に偏見を抱かないでくださいね。
こんなに頭が悪いのは、自分くらいだと思いますから…。
理屈はよくわからんながらも現代美術が好きな自分にとって
「箱根彫刻の森」はけっこうあこがれの場所でした。
といっても、自宅からそう遠くはない。
最初に行ったのが何歳のときかよくおぼえていないんだけど、
じゅうぶん一人で行ける年齢だったはず。
…なんで母親を誘おうなんて思ったんだろう。
緑の広々とした空間に点在する古典あり抽象ありの彫刻群。
陽光に映え、木陰で複雑な陰影を見せる。そりゃあもう楽しかったですよ。
運動神経自慢で、バカと猫は〜タイプの母が「これに登ろう!」といいだすまではね。
「シンフォニー彫刻」という名前だったか。
ステンドグラスの円筒形の塔で中央に細い螺旋階段がしつらえてあり、
登ると上は展望台になっているという代物です。
登り始めてすぐに後悔したものの、上りも下りも一車線で、しかもかなりの混雑。
引き返すことはできませんでした。
半べそになりながら上がってみたら、ゆらゆらと揺れやがる!
大はしゃぎで写真を撮る母親を見るのもいやで、壁に張り付き
「早く降りようよー」とぐずりまくり。いい年こいて情けないやつ。
帰りもまた怖く、塔を降りきったあとしばらく歩けませんでした。
内側に立って見上げるとすばらしくきれいなのに。
頭が悪くて美術好きな自分は、
まったく同じようなことを海外でもやらかします。
ガウディとダリが好きだった自分は、ふたつめに勤めた会社で
趣味でスペイン語を習っていた同僚と親しくなりました。
「行っちゃうか、バルセロナ!」。
「前に行ったことあるからまかせて。あ、でもBarcelona(正しい発音)ね」と
同僚ものりのりで、12日間とても楽しい旅行ができました。
旅行の目玉、サグラダ・ファミリアをのぞけばね…
メインの塔には上階に行けるエレベーターがありました。
そいつですんなり上がったとこまではよかったんだと思います。
が、上がったところの内部の印象などは正直よくおぼえていません。
そこはまだ中腹で、さらに上に上がるにはやはり階段らしい。
そしてそこから見えた外だけですでに((;゚Д゚)ガクブルだったので、
ここでは彫刻の森の轍は踏まず、上に行くという同僚に
「写真焼き増しして」(デジカメなんかなかった時代です)といって
降りることを選択したのです。が、ここからが頭の悪さ炸裂。
下りエレベーターは団体さんでめちゃ混みで、すぐに乗れる状況じゃなかった。
でも10分くらい待ちゃあよかったんだよなー。
頭が悪い上にせっかちな自分は「階段で降りよう」と思っちゃったんですね。
ばかだばかだばかだ
螺旋階段の恐怖再び。石造りの細い螺旋階段はなぜか芯の部分が
あったりなくなったりと謎な構造。ところどころ、窓も空いてやがる。
しかも下からはデブのアメリカ人(たぶん)が上がってきたりして、
壁に張り付くようにしてやりすごすこともしばしば。
でも石壁が信用できず体重を預けきれない。
たいした高さじゃなかったのかもしれませんが、
地上につくまでのなんと長かったことか。
上で見た装飾なんか全部ぶっとんでしまって、この怖さしかおぼえていない。
そしてやはり腰が抜けてしまって、外のベンチで同僚が戻るまでへたりこみました。
同僚が戻って、さあもう少し見学!と歩き出したところですぐまたダウン。
地下の資料展示室でまた30分くらい休憩してしまいました。
よくまあ見捨てられなかったもんだ。
だいたい同僚は別にガウディが好きなわけじゃないし、前回来たときに見物済み。
完全に自分の趣味につきあってくれただけ。申し訳なさすぎる。
しかもまだ懲りない。最後の大きな失敗は海水浴で。
高校時代からの友人グループのひとりが見つけた穴場の海水浴場。
渡し船で行ける浜、歩いてすぐの浜、そしてそこの裏山を越えたところにある浜。
3つの浜が楽しめるおいしい場所です。
渡し船の浜が最高なのですが、その日は欠航。その分近い浜は混んでる。
「山の向こうの浜に行こー」となりました。のぼり口は薮の中。これなら大丈夫。
…だまされた。
林の中の坂はすぐに終わり、幅1メートルもない道の左手は
手すりもない断崖絶壁という、けっこうな難所が待ち構えていました。
ようやく浜についたものの、案の定30分くらいは精神的に死亡状態。
ここでもやっぱり自分は友人に迷惑かけまくりだ。
「帰りは泳いで行く!」と言い張って、濡らしちゃまずいものは友人に預けました。
友人も自分のまいり具合を見ていたので
「そのほうがいいかもなー。take-eちゃん、泳ぎだけは得意だもんね」
「いいよいいよ、ビールも飲んじゃってもう荷物軽いから」と快く預かってくれたけど、
ほんとに心苦しい。でも自分にはあの崖はもう無理だったんだーっ!
泳ぎだしてしばらくし、地獄の崖の下にさしかかった頃
「take-eちゃーん」と呼ぶ声が聞こえました。
ああ崖の上からこっち見てるな、と思って崖に目をこらしたけど
下からじゃよくわからず、とりあえず崖に向かって手を振り、手前の浜を目指します。
余裕です。海が深い分には怖くもなんともありません。
浜についたら、自分より時間がかかるはずと思ってた友人たちがいます。
なんと、連中は自分のうしろ側にいたんですね。
自分が海に入ってすぐ、近くにいた地元のおっさんグループが
ボートに同乗させてくれたとのこと。で、自分も乗せてやろうと声をかけていたわけ。
わかるかあ!
いや、荷物預けて重い思いをさせてすまん、つー罪悪感は軽くなったけどさw
「崖に手を振ってるの見て超笑ったよw」 …ですよね orz
でもまあこうやって笑ってくれる仲間でよかった。感謝してます。
「うわあ、こんなやつとどこにも行きたくねー」と思うだろうな。
まったくだ。自分でもこんなやつとどこにも行きたくないw
というわけで、極力家にこもっているのです。
ただ、例の浜は自分の恐怖症から来た蛮行のおかげで
「泳いでも行き来できる」というのがわかったので、
その後も仲間と毎年のように出かけ、船が欠航のときは
混んでいても手前の浜に巣を作って、
奥の浜へはみんなで泳いで渡ることになったとさw
そんなにはた迷惑なもんでもないでしょう。
自分みたいにバカでさえなければ。
これを読んで、高所恐怖症の人に偏見を抱かないでくださいね。
こんなに頭が悪いのは、自分くらいだと思いますから…。
理屈はよくわからんながらも現代美術が好きな自分にとって
「箱根彫刻の森」はけっこうあこがれの場所でした。
といっても、自宅からそう遠くはない。
最初に行ったのが何歳のときかよくおぼえていないんだけど、
じゅうぶん一人で行ける年齢だったはず。
…なんで母親を誘おうなんて思ったんだろう。
緑の広々とした空間に点在する古典あり抽象ありの彫刻群。
陽光に映え、木陰で複雑な陰影を見せる。そりゃあもう楽しかったですよ。
運動神経自慢で、バカと猫は〜タイプの母が「これに登ろう!」といいだすまではね。
「シンフォニー彫刻」という名前だったか。
ステンドグラスの円筒形の塔で中央に細い螺旋階段がしつらえてあり、
登ると上は展望台になっているという代物です。
登り始めてすぐに後悔したものの、上りも下りも一車線で、しかもかなりの混雑。
引き返すことはできませんでした。
半べそになりながら上がってみたら、ゆらゆらと揺れやがる!
大はしゃぎで写真を撮る母親を見るのもいやで、壁に張り付き
「早く降りようよー」とぐずりまくり。いい年こいて情けないやつ。
帰りもまた怖く、塔を降りきったあとしばらく歩けませんでした。
内側に立って見上げるとすばらしくきれいなのに。
頭が悪くて美術好きな自分は、
まったく同じようなことを海外でもやらかします。
ガウディとダリが好きだった自分は、ふたつめに勤めた会社で
趣味でスペイン語を習っていた同僚と親しくなりました。
「行っちゃうか、バルセロナ!」。
「前に行ったことあるからまかせて。あ、でもBarcelona(正しい発音)ね」と
同僚ものりのりで、12日間とても楽しい旅行ができました。
旅行の目玉、サグラダ・ファミリアをのぞけばね…
メインの塔には上階に行けるエレベーターがありました。
そいつですんなり上がったとこまではよかったんだと思います。
が、上がったところの内部の印象などは正直よくおぼえていません。
そこはまだ中腹で、さらに上に上がるにはやはり階段らしい。
そしてそこから見えた外だけですでに((;゚Д゚)ガクブルだったので、
ここでは彫刻の森の轍は踏まず、上に行くという同僚に
「写真焼き増しして」(デジカメなんかなかった時代です)といって
降りることを選択したのです。が、ここからが頭の悪さ炸裂。
下りエレベーターは団体さんでめちゃ混みで、すぐに乗れる状況じゃなかった。
でも10分くらい待ちゃあよかったんだよなー。
頭が悪い上にせっかちな自分は「階段で降りよう」と思っちゃったんですね。
ばかだばかだばかだ
螺旋階段の恐怖再び。石造りの細い螺旋階段はなぜか芯の部分が
あったりなくなったりと謎な構造。ところどころ、窓も空いてやがる。
しかも下からはデブのアメリカ人(たぶん)が上がってきたりして、
壁に張り付くようにしてやりすごすこともしばしば。
でも石壁が信用できず体重を預けきれない。
たいした高さじゃなかったのかもしれませんが、
地上につくまでのなんと長かったことか。
上で見た装飾なんか全部ぶっとんでしまって、この怖さしかおぼえていない。
そしてやはり腰が抜けてしまって、外のベンチで同僚が戻るまでへたりこみました。
同僚が戻って、さあもう少し見学!と歩き出したところですぐまたダウン。
地下の資料展示室でまた30分くらい休憩してしまいました。
よくまあ見捨てられなかったもんだ。
だいたい同僚は別にガウディが好きなわけじゃないし、前回来たときに見物済み。
完全に自分の趣味につきあってくれただけ。申し訳なさすぎる。
しかもまだ懲りない。最後の大きな失敗は海水浴で。
高校時代からの友人グループのひとりが見つけた穴場の海水浴場。
渡し船で行ける浜、歩いてすぐの浜、そしてそこの裏山を越えたところにある浜。
3つの浜が楽しめるおいしい場所です。
渡し船の浜が最高なのですが、その日は欠航。その分近い浜は混んでる。
「山の向こうの浜に行こー」となりました。のぼり口は薮の中。これなら大丈夫。
…だまされた。
林の中の坂はすぐに終わり、幅1メートルもない道の左手は
手すりもない断崖絶壁という、けっこうな難所が待ち構えていました。
ようやく浜についたものの、案の定30分くらいは精神的に死亡状態。
ここでもやっぱり自分は友人に迷惑かけまくりだ。
「帰りは泳いで行く!」と言い張って、濡らしちゃまずいものは友人に預けました。
友人も自分のまいり具合を見ていたので
「そのほうがいいかもなー。take-eちゃん、泳ぎだけは得意だもんね」
「いいよいいよ、ビールも飲んじゃってもう荷物軽いから」と快く預かってくれたけど、
ほんとに心苦しい。でも自分にはあの崖はもう無理だったんだーっ!
泳ぎだしてしばらくし、地獄の崖の下にさしかかった頃
「take-eちゃーん」と呼ぶ声が聞こえました。
ああ崖の上からこっち見てるな、と思って崖に目をこらしたけど
下からじゃよくわからず、とりあえず崖に向かって手を振り、手前の浜を目指します。
余裕です。海が深い分には怖くもなんともありません。
浜についたら、自分より時間がかかるはずと思ってた友人たちがいます。
なんと、連中は自分のうしろ側にいたんですね。
自分が海に入ってすぐ、近くにいた地元のおっさんグループが
ボートに同乗させてくれたとのこと。で、自分も乗せてやろうと声をかけていたわけ。
わかるかあ!
いや、荷物預けて重い思いをさせてすまん、つー罪悪感は軽くなったけどさw
「崖に手を振ってるの見て超笑ったよw」 …ですよね orz
でもまあこうやって笑ってくれる仲間でよかった。感謝してます。
「うわあ、こんなやつとどこにも行きたくねー」と思うだろうな。
まったくだ。自分でもこんなやつとどこにも行きたくないw
というわけで、極力家にこもっているのです。
ただ、例の浜は自分の恐怖症から来た蛮行のおかげで
「泳いでも行き来できる」というのがわかったので、
その後も仲間と毎年のように出かけ、船が欠航のときは
混んでいても手前の浜に巣を作って、
奥の浜へはみんなで泳いで渡ることになったとさw
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